2025年4月18日、桜が満開の名胡桃城に行ってきました!
名胡桃城は、地元の人たちがのんびり散策できる「桜の隠れスポット」です。
名胡桃城(なぐるみじょう)
名胡桃城(読み方:なぐるみじょう)は、群馬県の北部、利根郡みなかみ町にある戦国時代の山城です。わずか10年ほどしか使用されなかった小さな城ですが、天正17年(1589年)に名胡桃城をめぐる真田氏と北条氏(後北条氏)の問題「名胡桃城事件」が、豊臣秀吉の天下統一を掛けた戦いの原因となりました。
名胡桃城事件とは
戦国時代末期「本能寺の変」により織田信長亡き後、秀吉は「惣無事令(そうぶじれい)」を出し大名同士の争いを禁じていました。
しかし、北条氏はその命令にそむき、真田氏の城である名胡桃城を謀略により奪取。この「名胡桃城事件」が、北条氏が秀吉に従うつもりはないという意思表示となりました。
秀吉が「名胡桃城事件」の処罰に関して問いただしても「知らぬ存ぜぬ」の北条氏。立腹した秀吉は「小田原征伐」を開始します。本拠地である小田原城を秀吉の大軍によって包囲された北条氏は、3ヵ月以上籠城し抵抗しましたが、ついに破れて滅亡。秀吉が天下を統一しました。
写真で見る名胡桃城

名胡桃城は、急斜面と利根川を利用して築かれている天然の要害です。現在は遺構として土塁や空堀、郭跡などが残っており、史跡公園として整備されています。桜が満開となる頃も、それほど混み合うことなく、ゆっくりと往時を偲ぶ事ができます。
おすすめは「二郭北虎口(にのくるわきたこぐち)」の桜

満開の桜が木製の橋を包み込むように咲く「二郭北虎口」。

橋を横から見た様子。

橋の上で、桜を間近に眺められるのもポイントです。


橋の上から「二郭北虎口」の入り口を振り返ると、このようになっています。

本郭へ

橋を渡って本郭へ入ると、時代を感じさせる巨木が枝を伸ばす、少し開けたスペースになります。

大人が腕を伸ばしても抱えられないほど太い幹の杉、桜の古木に年月が偲ばれます。

大きな石碑が、本郭の中央付近にあります。

石碑の右側から奥に入ると、陽の光に映える桜がありました。

ささ郭(ささくるわ)

名胡桃城は、本郭の先に「ささ郭」があります。ささ郭は本郭を守るために作られたスペースです。

本郭から、落差の激しい階段を通って、幅14mのささ郭の奥へと進みます。

ささ郭の最奥部です。写真の案内板から先は、急斜面になっています。天気が良い日は、ここから奥に沼田方面が見えます。名胡桃城から見ると東が関東平野なので、視界が開けています。旗竿と十文字に交差して、利根川に架かる月夜野大橋が見えます。
このささ郭を含め、名胡桃城は敷地外の大半部分が、急斜面になっています。

このような地形と利根川を背後にしているため守りやすく、まさに山城という印象です。
名胡桃城は小田原征伐のきっかけにはなりましたが、実際に戦火にさらされることはなかったため、比較的状態が良いことが特徴です。
名胡桃城へのアクセス
場所
群馬県利根郡みなかみ町下津3462-2
車
関越自動車道「月夜野IC」より約5〜6分
公共交通機関
- JR上越線「後閑駅」からタクシーで約7分
- 上越新幹線「上毛高原駅」からタクシーで約7分
案内所
名胡桃城址の入口には「名胡桃城址観光案内所」があります。
営業時間:9時〜16時(休日:年末年始)
歴史ガイド:10時~15時(木曜日を除く、冬季は不定休あり)
案内所では、2種類(和紙・檜)の御城印を販売しています。(税込・各300円)
季節ごとに販売される限定御城印(税込500円~700円)は、カラフルで美麗なためおすすめです。「名胡桃城址観光案内所」のX公式アカウントで、限定御城印に関する情報が発信されています。
駐車場

名胡桃城には無料の駐車場があります。名胡桃城の般若郭跡が発掘後に埋め戻され、駐車場として整備されました。駐車場から堀を挟んで名胡桃城址を横から眺めることができます。大型バスも入れる広々とした駐車場で、乗用車は20台ほど駐車できます。駐車場の出入り口には信号があり、出入りもスムーズです。
まとめ

名胡桃城址は、バイパス道路沿いで気軽に立ち寄れる場所にあり、桜が満開の季節も混雑しにくいためおすすめです。「二郭北虎口の桜」は本当に素敵なので、ぜひ立ち寄ってみてください。