『葬送のフリーレン』を視聴しましたので、感想を語ってみたいと思います。
フリーレンのイメージ
『葬送のフリーレン』のエルフ、主人公のフリーレンは、視聴開始時、現代的な雰囲気をもつ、普通の女の子といった印象でした。
あまり感情の起伏がなく、周囲の人とは、近くも遠くもない不思議な距離感を持つ人物。
寿命が長いエルフは、人間やドワーフと時間の感覚が違うことが、1話のさまざまなセリフで読み取れます。
しかし、フリーレンは時間感覚のズレを自覚していない。ヒンメルに見守られながら、自由にありのままに振る舞っている。
エンディングから始まる物語
魔王を倒した勇者一行。普通の物語なら、エンディングのシーンですよね。
冒険の終わりから始まる物語というのは珍しい。
この物語は、目的の達成と別れのシーンから始まるようです。
冒頭、どのキャラクターも話し方がなんというか独特で、戦いに明け暮れた勇者一行とは思えない、おだやかな会話が続きます。
しかし、10年が経過した別れの時に、仲間たちもようやくフリーレンとの時間感覚の違いが、強く実感されてくる。
「葬送」のフリーレン
1話でタイトルの回収がありました。
寿命の長いフリーレンが「葬送」で、仲間を見送る物語。それが『葬送のフリーレン』のテーマなのでしょうか。少なくとも、1話ではそのように感じました。
フリーレンが、見送ることをはっきりと意識したのは、ヒンメルとの別れでした。
知っていたのに知らなかった
フリーレンはヒンメルとの別れで、ようやく気づきます。
知識としては知っていた人間の寿命。
しかし、ヒンメルが旅立ったことで、フリーレンは寿命の終わりに直面する。
ヒンメルを知るにはあまりにも短すぎた10年。そして、知ろうともしていなかったフリーレンの後悔。
別れの時が来ることを知っていても、分かってはいなかった。
理解してなかった。
この日が来るのであれば、もっとヒンメルのことを知っておくべきだったと。
飄々としていたフリーレンが、涙を流すシーンが静かに心に響きます。
大切な人との時間
ヒンメルは50年の間、フリーレンのことを忘れたことは無かったでしょう。
フリーレンは旅をしていた。
ヒンメルは離れていても、フリーレンのことを思っていた。
フリーレンは、ヒンメルにいつでも会えると思っていた。
でも、そうではなかった。
フリーレンはヒンメルを見送って、はじめてヒンメルに見守られていた事に気づいた。
その存在が、この世界にヒンメルが存在していてくれるということが、どれほど大きなことだったのかに気づいたんですね。
長い寿命をもつエルフ、フリーレンはその寿命のわずかな時間、ヒンメルと過ごした10年が、どれほど大切な時間だったのかを知った。
それはフリーレンに多大な影響を与えた時間だった。
フリーレンの新たな旅は、人間を知る旅であり、ヒンメルを知る旅でもあるようです。
人生の舞台
人生は10代や20代にスポットが当てられる事が多いですが、アイゼンの言うように、実際は若さを失ってからの方が長い。
10代20代は、若く美しい時代ですが、個人的にそれは、未完成の美だと思っています。
これからの可能性を秘めた、木々の若芽のような美しさです。
しかし、決して人生の頂点となる年齢ではない。本当の人生は、10代20代から、少しずつ経験を積み、力をつけ右肩上がりに向上し、30代40代と輝きを増す。
本当の人生は、若さを失ってからにあるのではないかと思います。
新たな旅へ
フリーレンは新たな旅を始めました。この旅で、何を知り誰と出会うのか楽しみです。


