ハイターとフェルン。血はつながらなくても、親子のような深い心のつながりを感じるお話でした。
守り育てたこと
フェルンは自分を守り育てたハイターに、その選択を後悔してもらいたくないと、必死に成長しようとします。
フェルンの成長した姿を見て、ハイターが安心できるように、その選択が間違っていなかったと、満足できるように。
このフェルンの決意は正しいと思います。
ハイターは何のためにフェルンを守り育てたのか。
「悲しみの世界」で失われるはずだった命を、ハイターはつなぎとめました。それは、「喜びに満ちた世界」へと再び送り出すためです。
ハイターの願いは、フェルンが自分の力で自由に人生を楽しみ、幸福になることだったのではないでしょうか。
人生を楽しむためには力が必要です。
フェルンは、ハイターを安心させるために必死に力をつけた。フェルンを救って良かった、この子を守り育てて本当に良かったと、ハイターが思えるように。
大切な人を安心させる方法は、自分自身が強くなり幸福を掴むこと。
亡き人を幸せにする方法は、残された人が幸福になること。そう思います。
フリーレンと魔法
フリーレンは、魔法を集めることが趣味だといいます。些細な魔法もすべて集めている。
魔法を集めながら、人を知り、世界を知ろうとしているようですね。
しかし、安易に魔法を使おうとはしない。
ヒンメルの銅像の周囲に植えるために、あるかどうかも分からない花を探し始めます。
フェルンは、その時間が魔法への執着で無駄ではないかと疑問を持ちます。
ここでも、エルフと人間の時間感覚の差が描かれています。何年探し続けるのか、その間に救える命があるのではないか。フェルンの気持ちもわかります。
花はきっとある
フリーレンは、フェルンの話をよく聞いたうえで、もう少しだけ探そうと提案します。
花にまつわるヒンメルとの思い出も良かったですね。魔法を集める理由もヒンメルにつながる思い出があるためでした。
残された時間と生き方
有り余る時間があるとフリーレンの言うように「無気力にダラダラ」と生きてしまう。それは、人もエルフも同じですよね。
人生は終わりがあるからこそ、刹那を楽しむことができる。終わりがあるからこそ、全力で生きることができる。
1日働き、くたくたに疲れて眠るときが、最も幸せだと感じることがありますが、人生もなすべき仕事を終えて眠るようにその時を迎えられたら、幸福ではないかなと思います。
フリーレンとフェルンの旅は続きます。


