死者の幻影と臆病なシュタルク。
100分の1
5話冒頭、アイゼンの「100分の1」という言葉が心に染みます。
フリーレンにとって、仲間たちと過ごした10年は、人生の100分の1の時間。しかし、その時間がフリーレンを変えたのだとアイゼンは言います。
わずかな時間でも、人との出会いが人生を変えることがある。
今のフリーレンは、間違いなく仲間と共に旅したからこそのフリーレンで、その出会いは今後の彼女の人生に影響を与え続けるのでしょう。
峠の魔物
峠に現れる魔物を、討伐することになったフェルンとフリーレン。
魔物は旅人の記憶を辿り、大切な人の幻影を見せて命を奪うという。
偽物と分かっていても躊躇うフェルン。
もう一度会いたいと思っているフェルンの気持ちが伝わるシーンでした。
対照的にフリーレンは幻影を幻影としか見ていません。冷静に分析し、現れた人物が以前とは異なることで自分の変化を知ります。
フリーレンは、幻影として現れた人物の本質を理解している。フリーレンにとってマイナスとなるような行動を取るような人物ではないことを知っているんですね。
そのため魔物が取り入る隙はなく、一瞬で撃退します。
フェルンも幻影の人物を理解していますが、会いたいという気持ちや懐かしさの感情が躊躇いを生じさせ抜け出せずにいる。成長したフェルンですが、まだまだなようです。
魔法を喜ぶ人
フリーレンが趣味で集めている魔法は、一見何の役にも立ちそうになく、フェルンも戸惑うほどです。
しかし、ヒンメルはそんな魔法を楽しんでいた。ヒンメルは本当に楽しかったのでしょう。フリーレンが興味を持って集めたもの。それを見せてくれたこと。
フリーレンは、ヒンメルが喜ぶ姿を見ると嬉しかった。
新年祭の日の出のときのように、フリーレンはヒンメルを通して、無意識に感情を学んでいたのかなと思います。
臆病なシュタルク
フリーレンは、臆病なシュタルクのなかに眠る本当の力を見抜いていたようです。
シュタルクの前からドラゴンが立ち去ったのも、秘められた力を察知したからなのでしょう。
フリーレンはシュタルクの背後の壁が不自然に崩壊していることにも気づき、触れて確かめている。
臆病なシュタルクは、敵の強さを知っているから恐れている。臆病さは慎重さの現れ。自分の実力を知っているとも言えます。結果が見えている。
自分の弱さを知っているから戦いを避けていた。強くなるために努力していた。
しかし、いつまでたっても踏み出す勇気がなかった。
フリーレンは、泣き言を言うシュタルクに、このまま足を踏み出さずにいるのかと、暗に諭します。
シュタルク自身も、それは分かっていたのでしょう。いつかは自分の実力を信じ、戦いの扉を開かねばならない。
フリーレンに考える時間を与えられ、シュタルクは迷いを振り払うように、日暮れ後に修行を再開します。
シュタルクはどのような結論に至るのでしょうか。


